オミクロン・ワクチンを解説~新宿ヒロオカクリニックでも接種可【まだコロナ禍】
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コロナ禍はまだ終わっていません。厚生労働省専門家会合は第8波について2022年10月に「コロナに関しては危機感がある」とコメントしています(*1)。
今警戒しなければならない新型コロナウイルスは「オミクロンBA.5.2」株といいます。
その感染症の発症予防と重症化予防には「オミクロン株対応2価ワクチン」(以下、オミクロン・ワクチン)が有効とされています(*2、*3)。
新宿にあるヒロオカクリニックでもオミクロン・ワクチンの接種を行っています。
この記事では、オミクロン・ワクチンについて解説します。
2種類3個あるが「どれでもよいので早く打とう」
オミクロン・ワクチンの正式名称のなかに入っている「2価」は、新型コロナの1)オリジナル株と2)オミクロン株の2つに対応しているワクチンという意味です。
オリジナル株のみに対応した従来のワクチンは1価ワクチンといいます。
そして日本で接種できるオミクロン・ワクチンは次の2種類3個あります。
■2種類のオミクロン・ワクチン
・BA.1対応ワクチン
ファイザー製とモデルナ製があります
・BA.4-5対応ワクチン
ファイザー製のみ
どれが優れているということはなく、厚生労働省は「いずれも従来型ワクチンを上回る効果が期待できる」「種類よりスピード、早く打てるワクチンを接種しましょう」と呼びかけています(*4)。
打てるのは3回目以降の人(1、2回目の人は打てない)
まだコロナ・ワクチンを打っていない人と、1回しか打っていない人は、オミクロン・ワクチンを打つことはできません。
つまり、1回目の人と2回目の人は、オミクロン・ワクチを接種することができません。
したがって、すでに2回以上打った人(3回目以降の人)が、オミクロン・ワクチンを接種することができます。
また、ファイザー製(BA.1対応とBA.4-5対応)は12歳以上の人が対象になりますが、モデルナ製(BA.1対応)は18歳以上となります。
まとめるとこのようになります(*4)。
■オミクロン・ワクチンの注意点:○打てる、×打てない
1回目と2回目の接種対象者 | 3回目以降の接種対象者 | |
ファイザー製
(BA.1対応とBA.4-5対応) |
× | ○12歳以上 |
モデルナ製
(BA.1対応) |
× | ○18歳以上 |
前回接種から3カ月経っていればよい
オミクロン・ワクチンの接種タイミングは、前回接種から3カ月後になります。
期待できる効果
オミクロン・ワクチンに期待できる効果は次のとおりです。
・従来型ワクチンを上回る効果
・重症予防効果
・感染予防効果(持続期間が短い可能性あり)
・感染症の発症予防効果(持続期間が短い可能性あり)
・今後の変異株に対して有効である可能性
素朴な疑問1「BA.4-5ワクチンのほうがいいのではないか」
日本でオミクロンBA.5.2株が流行しているのであれば、BA.1対応ワクチン(ファイザー製またはモデルナ製)より、BA.4-5対応ワクチン(ファイザー製のみ)のほうがよいのではないか、という気持ちになるかもしれません。
この疑問に対して厚生労働省は、先ほど紹介したとおり「いずれも従来型ワクチンを上回る効果が期待できる」「種類よりスピード、早く打てるワクチンを接種しましょう」という見解を示しています。
厚生労働省が主張する根拠は、1)専門家が免疫を刺激する性質を比較したところ、BA.1対応ワクチンとBA.4-5対応ワクチンで大きな差がなかった、2)どちらも今後の変異株に対しても有効である可能性が高い、の2点になります。
素朴な疑問2「なぜ新しいワクチンが必要なのか」
オミクロン・ワクチンが開発され、その接種が推奨されることになったのは、WHO(世界保健機関)とFDA(アメリカ食品医薬品局)、EMA(ヨーロッパ医薬品超)が、オミクロン株に対応した成分を新型コロナ・ワクチンに含め、追加接種したほうがよいという見解を示したからです(*5)。
日本では、先ほど紹介した2種類3個のオミクロン・ワクチンの臨床試験を行った結果、中和抗体価の上昇が認められたため、2022年9~10月に薬事承認されました。
中和抗体価とは、ウイルスの感染力や毒素の活性を中和できる抗体の数値のことです。
素朴な疑問3「どうすれば打てるのか」
オミクロン・ワクチンを接種するには、お住まいの自治体から届く「3回目用の接種券」か「4回目の接種券」を持っている人です(*6)。
接種券が届いたら、医療機関などの接種会場に予約をして接種します。
素朴な疑問4「無料か」
オミクロン・ワクチンの接種には料金はかかりません。無料です。
副反応
オミクロン・ワクチンを接種したあとに副反応が出る可能性があります(*4)。
■ファイザー製(BA.1対応とBA.4-5対応)の副反応の発現割合と症状
・50%以上:注射した部分の痛み
・10~50%:疲労、筋肉痛、頭痛、悪寒、関節痛
・1~10%:下痢、発赤、腫脹、発熱、嘔吐
■モデルナ製(BA.1対応)の副反応の発現割合と症状
・50%以上:注射した部分の痛み、疲労
・10~50%:頭痛、筋肉痛、関節痛、リンパ節症、悪寒、悪心、嘔吐
・1~10%:紅斑、発赤、腫脹、硬結、発熱
まとめ~早く打つことをおすすめします
テレワークから通常出社に切り替わったビジネスパーソンもいるでしょう。
いろいろな場所に旅行に出かけている人もいるはずです。
街なかは、ほとんどの人がマスクをしていますが、それでも重大警戒が解けた雰囲気があります。
しかしまだコロナ禍は収束したわけではありません。専門家のなかには第8波を懸念する人もいます。
そのためオミクロン・ワクチンは、何かしらの事情がなければ、早めに打つことをおすすめします。
ワクチン接種は「正しい警戒」「現状に最も即した警戒」といえるでしょう。