糖尿病(2型)かどうか知るにはどうすればよいのか~チェック方法を解説

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生活習慣が主な原因となる2型糖尿病(以下、単に「糖尿病」)は、前兆がわかりづらい病気です。しかし糖尿病は重大な病気を引き起こすので、発症したらすぐに治療にとりかかったり、生活習慣を改善したりしたいものです。

そのため糖尿病対策では、「自分が糖尿病かどうか」や、「糖尿病になりそうかどうか」をチェックする方法を知っておいたほうがよいでしょう。

この記事では、確実なチェック方法と簡単なチェック方法の2つを紹介します。

最も確実なのは血液検査

「糖尿病かどうか」も「糖尿病になりそうかどうか」も、健康診断などで血液検査を受けて血糖値など測定すればわかります。

また健康診断でなくても、クリニックにかかって医師に糖尿病が心配であると伝えれば、医師は血液検査をすすめるはずです。

血糖値などを測定すると、「糖尿病かどうか」も「糖尿病になりそうかどうか」もかなり確実にわかります。これが最も確実なチェック法といえます。

血糖値とHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)で判定する

医師が糖尿病であると診断するにはいくつか検査をする必要があるのですが、最初のチェックポイントが先ほど紹介した血液検査になり、このとき血糖値の他にHbA1cという物質も調べます。その基準は以下のとおりです(*1)。

■糖尿病かどうかの基準
・血糖値(空腹時)が126mg/dL以上
・HbA1cが6.5%以上

この数値は健康診断でも出てくるので覚えておいてもよいでしょう。

血糖値は、血液中の糖の濃度です。

ヘモグロビン(Hb)は赤血球内のタンパク質の1つで、酸素を送る働きをしています。そしてヘモグロビンは血液中の糖と結合して糖化ヘモグロビンという物質になります。血糖値が高くなるほど糖化ヘモグロビンの量が増えます。

HbA1cは糖化ヘモグロビンの一種ですが、ただ「検査項目としてのHbA1c」はすべてのヘモグロビンに占める糖化ヘモグロビンの割合のことで、それで単位が「%」になっているわけです。計算式は以下のとおり。

■HbA1cを算出する計算式
・HbA1c(%)=糖化ヘモグロビンの量÷すべてのヘモグロビンの量×100

血糖値は医療機関でしか測定できない

血糖値やHbA1cの検査は確実性が高いのですが、血液検査をしないとわからないという欠点があります。血液検査を受けるには医療機関で血を抜いてもらわなければならず、しかも結果が出るまでに時間がかかります。

そこで次の章で、本人が自分自身で行えるチェック法を紹介します。

7つのチェックポイント

糖尿病がなぜ厄介な病気と考えられているのか。それは、重大な病気につながるのに、大抵の場合は初期症状がまったく出ないからです。

血液中の糖の量が増えても、本人は何も感じません。痛みや不具合から「糖尿病かもしれない」と警戒することができないのです。

そこで本人が血液検査を受けずに、自分で自分を観察するだけで「糖尿病かどうか」を推測するには「状況証拠」を集めるしかありません。

そのチェックポイントは次の7項目です。

・チェック1:家族に糖尿病を発症した人がいる
・チェック2:40歳以上
・チェック3:いつも食べすぎてしまう
・チェック4:太っている
・チェック5:運動不足
・チェック6:アルコールを定期的に大量に飲んでいる
・チェック7:強いストレスを受けている

この7項目なら自分で判定できるでしょう。

1つでも当てはまれば糖尿病リスクがあるといえ、当てはまる数が多くなればリスクは高くなります。

とにかくチェックしてみて

チェックポイントの7項目は、「40歳以上」以外は数値が示されていません。そのため「食べすぎとはどれくらいなのか」「太っているとは何kgくらいなのか」と疑問に感じると思います。

ですがとにかく、この7項目をチェックしてみてください。自分自身の体型や自分の生活を客観的にながめてみて「運動していないな。お酒をたくさん飲んでいるな。ストレスを感じているな」と感じたら、「糖尿病のリスクが高いかもしれない」と思ってみてください。

気軽に血液検査を受ける」くらいの気持ちでいて

7項目のチェックポイントは、あくまで自己観察であり、リスクの存在を知るためのものです。これで糖尿病の診断ができるわけではもちろんありません。

しかし「自分はどうも糖尿病のリスクが高いようだ」と感じることはとても大切で、その気持ちが湧いてくれば「次の健康診断を必ず受けよう」と思えるはずです。

自覚症状が出にくい糖尿病の予防と治療には本人の危機感がとても重要で、7項目のチェックポイントはそのきっかけになります。

「血液検査を受けたい」「健康診断を受けなければならない」という気持ちをつくってください。

まとめ~チェックがスタート地点

糖尿病の初期に自覚症状が出ない以上、何かしらの形でチェックする必要があります。

そして、糖尿病に近づいていることにも自覚症状がないので、「絶対に糖尿病になりたくない」と思っている人もチェックをしてみてください。

理想は、定期的に健康診断を受けて血糖値とHbA1cの推移をみることです。勤務先の健康診断や自治体が行っている健康診断では必ず血液検査を行うはずなので、これを有効活用してください。

そして7項目のチェックポイントも定期的にチェックしてみてください。そして「あれ?」と感じたら、クリニックにかかりましょう。かかりつけ医や主治医を頼ってください。

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