目の痙攣(けいれん)には要注意 このビタミンが足りていないかもしれません
INDEX
目が痙攣(けいれん)したり、まぶたがぴくぴくするといった症状が出たら、ビタミンが不足しているかもしれません。
目は多くのビタミンを必要とする臓器の1つです。
ただ、目の痙攣を伴う病気のなかには、悪化すると生活に支障をきたすようになるものも含まれているので、注意が必要です。そのような病気は、ビタミンさえ補給していれば治るといったたぐいのものではありません。
眼瞼ミオキミアならビタミンB12が有効
眼瞼ミオキミアという病気の症状には、片方のまぶた(眼瞼、がんけん)の下部(下まぶた)がピクピクする特徴があります。
これは、まぶたの筋肉である眼輪筋の一部が緩んだり収縮したりを繰り返すことで起きます。ただ、痙攣がそれ以上広がらない特徴もあります。
原因
眼瞼ミオキミアの原因は、過労、睡眠不足、パソコン業務、人前で話すなどの緊張、ストレスとされています。
治療
眼瞼ミオキミアは、ストレス要因(ストレッサー)が解消されると、数日から数週間で自然に収まることがほとんどです。
セルフケアとしては、十分な睡眠やバランスの取れた食事、規則正しい生活、目のマッサージが有効です。
もし症状が気になったり、数週間経っても症状が収まらなかったりしたら眼科にかかることをおすすめします。
眼科ではビタミンB12を配合した目薬が処方されるかもしれません。
また、眼科に行かずに、ドラッグストアでビタミンB12が配合されている目薬を買ってもよいでしょう。
ビタミンB12の効果
厚生労働省はビタミンB12には次のような効果が期待できるとしています(*1)。
・神経と血液細胞を健康に保つ
・すべての細胞の遺伝物質であるDNAの生成を助ける
・疲労や体力低下を引き起こす貧血を予防する
ビタミンB12にこのような効果があるので、この栄養素が減ると目やまぶたの神経に支障が出て眼瞼ミオキミアを引き起こす可能性があります。
ビタミンB12を食事から摂取するには、牛レバー、二枚貝、魚、肉、卵、牛乳が有効です。
本態性眼瞼痙攣なら歩行に支障が出ることも
まぶたの痙攣を伴う恐い病気は、本態性眼瞼痙攣です。単に眼瞼痙攣と呼ぶこともあります。
眼瞼痙攣の症状の特徴は次のとおりです。
・両目のまぶたに発症する
・まぶたの上下が痙攣する(ピクピクする)
・まぶたを開けようとしても、なかなか開かない
先ほど紹介した眼瞼ミオキミアの特徴は「片目」「下まぶた」「ピクピクするだけ」でしたので、眼瞼痙攣の症状のほうが重いことがわかります。
症状が悪化したら要注意
眼瞼痙攣の初期は、ピクピクの他に、まぶしい、目が乾く、しょぼしょぼする、目に違和感があるなどがあります。
それを放置すると、まぶたを開けることに苦労するようになります。そのため、歩行がふらついたり、普通に歩いているつもりなのに物にぶつかったり、階段の高低差を正確に目測できず恐い思いをしたりといった支障が出てきます。
自然治癒は望めない、早めに眼科へ
眼瞼痙攣であれば、自然に治ることは望めません。早めに眼科にかかるようにしてください。
治療は薬物療法がメインになります。痙攣を抑える抗痙攣薬の他、睡眠薬や精神安定剤などの神経や心に関わる薬を使うことがあります。
目やまぶたの神経が過敏になって眼瞼痙攣が起きている場合、ボツリヌス毒素注射という治療が有効になることがあります。ボツリヌス毒素注射は、神経による筋肉への働きかけを弱める効果があります。
顔面痙攣の可能性も
片目だけピクピクする場合でも、顔面痙攣を発症していると症状が悪化します。
顔面痙攣の症状は次のとおりです。
・片目のまぶたの痙攣(ピクピク)
・痙攣が起きているまぶたと同じ側の額、頬、口、顎に痙攣が広がる
数週間ほど片目の下部だけが小さくピクピクしているだけなら眼瞼ミオキミア、ピクピクが目から顔の片側全体に広がったら顔面痙攣という違いがあります。
顔面痙攣なら、眼科での治療が必要になります。
顔面痙攣は、極度の緊張や過度なストレスが引き金になり、顔面の神経が血管を圧迫して発症します。
ボツリヌス毒素注射による治療が行われるでしょう。
顔面痙攣であれば、ビタミンのサプリメントでは治りません。
目とビタミン
痙攣という観点から目の病気をみると、ビタミンB12で治す病気より、それ以外の病気のほうが恐いことがわかると思います。
そこで目に必要な栄養素という観点からビタミンの有用性を確認していきます。
目の疲れにはB1
「目の疲れにはビタミンB1」といわれるほど、このビタミンは目の異変におなじみの栄養素です。
ビタミンB1は筋肉の疲れを取る効果があるので、眼輪筋への効果も期待できます。
アルコールを飲む人が目に疲れを感じたら、なおのことビタミンB1を意識してください。体内のアルコールがビタミンB1を消費するので、B1不足に陥りやすくなるからです。
充血にはB2
目が充血している場合はビタミンB2が有効です。
ビタミンB2が不足すると目の組織の働きが低下して、目の病気にかかりやすくなります。
暗いところで見えづらいならA
真っ暗でないのに、少し暗くなっただけで見えづらさを感じるようになったら、網膜が傷ついているかもしれません。
ビタミンAが不足すると、網膜の細胞にある光を検知する物質の働きが弱まります。
見えづらいと思ったら、ビタミンAを補給するようにしてください。
まとめ~ビタミン不足とそれ以外の病気を両にらみで
目の痙攣やまぶたのピクピクは、眼瞼ミオキミアであればそれほど心配することはなく、自然治癒やビタミンB12入りの目薬を差すだけで改善が期待できます。
しかし、まぶたの痙攣には恐い病気が潜んでいるかもしれないので、症状が悪化したり、症状が長引いたりするようであれば、迷わず眼科にかかりましょう。
新宿 ヒロオカクリニックでは高濃度ビタミンC点滴などの自由診療も行っておりますので、お気軽にご相談ください。詳細はこちら
ご予約TEL:0570-002-666「ナビダイヤル「1.外来」をご選択ください」
インターネット予約はこちら