花粉症の症状を知っておこう「突然発症することがあります」
INDEX
花粉症は、突然発症することがあります。
そのため、これまで花粉症でなかった人が発症すると、花粉症の症状を知らないので「これはなんだ」と戸惑うかもしれません。
花粉症を発症したり、「花粉症かも」と思ったりしたら、迷わず医者にかかりましょう。
この記事では、花粉症の症状を解説します。
風邪と似ている
花粉症の正式名は、アレルギー性鼻炎といいます。鼻の炎症なので、鼻はもちろんのこと、鼻に近い目や喉にも異変が起きます。
花粉症の代表的な症状は次のとおりです。
<花粉症の代表的な症状>
・くしゃみ
・鼻水
・鼻づまり
・鼻のかゆみ
・目のかゆみ
・涙
・臭覚の支障
・味覚の支障
・微熱
このように、花粉症の症状が風邪と似ているのは一目瞭然です。
そして、これらの症状の一部は、インフルエンザや、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ感染症)とも似ています。
そのため、花粉症の未経験者は、「花粉症の症状」と「花粉症以外の病気の症状」の違いを知っておいたほうがよいでしょう。
花粉症のくしゃみの特徴
花粉症のくしゃみは、突然発生して、何回も連続して起きる特徴があります。
ポイントは「突然の発生」です。つまり、突然発生するまでは、くしゃみは起きません。
花粉症のくしゃみが突然発生するのは、花粉が突然鼻のなかに入ってくるからです。花粉が鼻に入ってこないと、くしゃみは起きません。
風邪のくしゃみは、定期的に発生します。インフルエンザでは、くしゃみはまれです。コロナ感染症でも、ときどきくしゃみが起きます。
くしゃみの特徴
・花粉症:突然発生して、何回も連続する
・風邪:定期的に発生
・インフルエンザ:まれ
・コロナ感染症:ときどき
花粉症の鼻水の特徴
花粉症の鼻水は、透明でサラサラしています。涙のような鼻水です。
風邪の鼻水は、黄色がかっていて、粘り気があります。
鼻水の特徴
・花粉症:透明、さらさら
・風邪:黄色、粘り気
・インフルエンザ:まれ
・コロナ感染症:ときどき
花粉症の鼻づまりの特徴
鼻づまりについては、花粉症と風邪では区別がつきづらいでしょう。
鼻づまりの特徴
・花粉症:頻発
・風邪:頻発
・インフルエンザ:まれ
・コロナ感染症:ときどき
モーニングアタック(朝の襲撃)
花粉症の症状では、モーニングアタックが起きることがあります。その名のとおり、朝に症状が多発する現象です。
花粉症の人は、目覚めてすぐに、鼻水が出たり、連続したくしゃみが出たりします。
花粉症を発症すると、毎朝「今日もこの症状に悩まされるのか」とうんざりすることになります。
花粉症の熱は微熱程度である点に注意を
花粉症を発症したことがない方に特に注意していただきたいのが、熱です。
なぜなら、熱はコロナ感染症のサインでもあるからです。
コロナ感染症が疑われた場合、お住いの市区町村の相談窓口に電話をかけて相談することやかかりつけ医に相談になります。そのとき担当者が知りたいのは、「コロナ感染症が疑われる症状なのか、それとも他の病気の症状なのか」です。
熱に関する情報はとても重要なので、熱が出たら体温を測り、発熱した日時をメモしておいて、それを担当者に伝えてください。
花粉症では、発熱がないか、あっても微熱程度です。
コロナ感染症を発症すると、37.5度以上になることがあります。
インフルエンザでも38度以上の熱が出ることがあります。
風邪でも発熱します。
ヒスタミンが「悪さ」をする
花粉症の症状を引き起こすのは、ヒスタミンです。
花粉が鼻のなかに入ると、鼻に存在するマスト細胞の抗体とくっつきます。
抗体とは、体内に侵入した異物(ここでは花粉)と結合して、体外に出す働きをする物質のことです。
ここまでは正常の反応です。
次にまた花粉が鼻のなかに入ってくると、マスト細胞は今度は、ヒスタミンという物質を放出します。
ヒスタミンは鼻の神経や鼻の血管などを刺激します。
ヒスタミンが神経を刺激すると、その情報が脳髄にある「くしゃみ中枢」に届きます。くしゃみ中枢が「くしゃみを出して異物を排除せよ」と命令することで、くしゃみが起きます。
また、ヒスタミンが鼻水を分泌する「分泌腺」という器官を刺激すると、鼻水が出ます。
ヒスタミンが血管を刺激すると、血管が炎症を起こし膨れ上がってしまいます。鼻の血管が膨れ上がると、空気が通過しにくくなり、これが鼻づまりの症状になります。
花粉とマスト細胞の抗体が結合すると、ヒスタミン以外にも、PAF、ロイコトリエン、トロンボキサンといった物質も放出され「悪さ」をします。
まとめ~我慢しないほうがよい2つの理由
花粉症かなと思ったら、我慢しないで医者にかかってください。そうお願いする理由は2つあります。
1つ目の理由は、早く治療すれば、早く症状が和らぐからです。
2つ目の理由は、花粉症かどうか特定できるからです。
花粉症の症状は、風邪・インフルエンザ・コロナ感染症の症状と似ている部分があるので、「どの病気なのか」を特定することがとても重要です。病気を特定できないと、治療ができません。
花粉症になったことがない方ほど、花粉症の症状をしっかり覚えておいてください。
当院でも対処療法(内服薬(飲み薬)、点鼻薬、点眼薬)、および 根治療法(舌下免疫療法)を行っており、患者さんと相談しながら治療方法を決め治療にあたっております。
なお、舌下免疫療法の初診は水曜日の午前中および金曜日の午前中のアレルギー科となります(対処療法は内科の月曜日~土曜日のいずれも可)。詳細はこちら
花粉症は、突然発症することがあります。
そのため、これまで花粉症でなかった人が発症すると、花粉症の症状を知らないので「これはなんだ」と戸惑うかもしれません。
花粉症を発症したり、「花粉症かも」と思ったりしたら、迷わず医者にかかりましょう。
この記事では、花粉症の症状を解説します。
風邪と似ている
花粉症の正式名は、アレルギー性鼻炎といいます。鼻の炎症なので、鼻はもちろんのこと、鼻に近い目や喉にも異変が起きます。
花粉症の代表的な症状は次のとおりです。
<花粉症の代表的な症状>
・くしゃみ
・鼻水
・鼻づまり
・鼻のかゆみ
・目のかゆみ
・涙
・臭覚の支障
・味覚の支障
・微熱
このように、花粉症の症状が風邪と似ているのは一目瞭然です。
そして、これらの症状の一部は、インフルエンザや、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ感染症)とも似ています。
そのため、花粉症の未経験者は、「花粉症の症状」と「花粉症以外の病気の症状」の違いを知っておいたほうがよいでしょう。
花粉症のくしゃみの特徴
花粉症のくしゃみは、突然発生して、何回も連続して起きる特徴があります。
ポイントは「突然の発生」です。つまり、突然発生するまでは、くしゃみは起きません。
花粉症のくしゃみが突然発生するのは、花粉が突然鼻のなかに入ってくるからです。花粉が鼻に入ってこないと、くしゃみは起きません。
風邪のくしゃみは、定期的に発生します。インフルエンザでは、くしゃみはまれです。コロナ感染症でも、ときどきくしゃみが起きます。
くしゃみの特徴
・花粉症:突然発生して、何回も連続する
・風邪:定期的に発生
・インフルエンザ:まれ
・コロナ感染症:ときどき
花粉症の鼻水の特徴
花粉症の鼻水は、透明でサラサラしています。涙のような鼻水です。
風邪の鼻水は、黄色がかっていて、粘り気があります。
鼻水の特徴
・花粉症:透明、さらさら
・風邪:黄色、粘り気
・インフルエンザ:まれ
・コロナ感染症:ときどき
花粉症の鼻づまりの特徴
鼻づまりについては、花粉症と風邪では区別がつきづらいでしょう。
鼻づまりの特徴
・花粉症:頻発
・風邪:頻発
・インフルエンザ:まれ
・コロナ感染症:ときどき
モーニングアタック(朝の襲撃)
花粉症の症状では、モーニングアタックが起きることがあります。その名のとおり、朝に症状が多発する現象です。
花粉症の人は、目覚めてすぐに、鼻水が出たり、連続したくしゃみが出たりします。
花粉症を発症すると、毎朝「今日もこの症状に悩まされるのか」とうんざりすることになります。
花粉症の熱は微熱程度である点に注意を
花粉症を発症したことがない方に特に注意していただきたいのが、熱です。
なぜなら、熱はコロナ感染症のサインでもあるからです。
コロナ感染症が疑われた場合、お住いの市区町村の相談窓口に電話をかけて相談することやかかりつけ医に相談になります。そのとき担当者が知りたいのは、「コロナ感染症が疑われる症状なのか、それとも他の病気の症状なのか」です。
熱に関する情報はとても重要なので、熱が出たら体温を測り、発熱した日時をメモしておいて、それを担当者に伝えてください。
花粉症では、発熱がないか、あっても微熱程度です。
コロナ感染症を発症すると、37.5度以上になることがあります。
インフルエンザでも38度以上の熱が出ることがあります。
風邪でも発熱します。
ヒスタミンが「悪さ」をする
花粉症の症状を引き起こすのは、ヒスタミンです。
花粉が鼻のなかに入ると、鼻に存在するマスト細胞の抗体とくっつきます。
抗体とは、体内に侵入した異物(ここでは花粉)と結合して、体外に出す働きをする物質のことです。
ここまでは正常の反応です。
次にまた花粉が鼻のなかに入ってくると、マスト細胞は今度は、ヒスタミンという物質を放出します。
ヒスタミンは鼻の神経や鼻の血管などを刺激します。
ヒスタミンが神経を刺激すると、その情報が脳髄にある「くしゃみ中枢」に届きます。くしゃみ中枢が「くしゃみを出して異物を排除せよ」と命令することで、くしゃみが起きます。
また、ヒスタミンが鼻水を分泌する「分泌腺」という器官を刺激すると、鼻水が出ます。
ヒスタミンが血管を刺激すると、血管が炎症を起こし膨れ上がってしまいます。鼻の血管が膨れ上がると、空気が通過しにくくなり、これが鼻づまりの症状になります。
花粉とマスト細胞の抗体が結合すると、ヒスタミン以外にも、PAF、ロイコトリエン、トロンボキサンといった物質も放出され「悪さ」をします。
まとめ~我慢しないほうがよい2つの理由
花粉症かなと思ったら、我慢しないで医者にかかってください。
そうお願いする理由は2つあります。
1つ目の理由は、早く治療すれば、早く症状が和らぐからです。
2つ目の理由は、花粉症かどうか特定できるからです。
花粉症の症状は、風邪・インフルエンザ・コロナ感染症の症状と似ている部分があるので、「どの病気なのか」を特定することがとても重要です。病気を特定できないと、治療ができません。
花粉症になったことがない方ほど、花粉症の症状をしっかり覚えておいてください。
当院でも対処療法(内服薬(飲み薬)、点鼻薬、点眼薬)、および 根治療法(舌下免疫療法)を行っており、患者さんと相談しながら治療方法を決め治療にあたっております。
なお、舌下免疫療法の初診は水曜日の午前中および金曜日の午前中のアレルギー科となります(対処療法は内科の月曜日~土曜日のいずれも可)。詳細はこちら