B型肝炎ワクチンは成人にも効果が期待できる~新宿ヒロオカクリニックでも

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B型肝炎ワクチンは0歳児向けの定期接種(予防接種)に含まれていますが、成人が打っても効果が期待できます。

B型肝炎は、ウイルスに感染して発症し、最悪、肝がんを発症して亡くなることがあります。

B型肝炎ウイルスは感染者の血液や体液を経由して感染することから、成人では特に医療従事者は警戒が必要です。ただ、性交でも感染することがあるため、医療従事者ではない一般の方も他人事とはなりません。

この記事ではB型肝炎とそのワクチンについて解説します。

JR新宿駅から徒歩8分のヒロオカクリニックでも、成人向けにB型肝炎ワクチンを提供しています。

B型肝炎と感染方法について

B型肝炎は、B型肝炎ウイルスに感染して起きる感染症のことで、肝臓の機能が低下する肝障害を引き起こします。

感染症が悪化すると肝硬変を引き起こしたり、肝がんが発症するリスクが高くなったりします(*1)。

肝がんはいまだに「恐いがん」といえ、その5年生存率は40%台~60%台といわれています(*2*3)。

血液への接触、性交でも

B型肝炎ウイルスは感染者の血液や体液などに接触することで感染します。

医療従事者の場合、感染者に刺した注射針を間違って自分に刺してしまい、それで感染することもあります。

その他、介護関係者、身体接触が多いスポーツ選手なども感染リスクが高い職業とされています。

体液には精液や膣分泌液も含まれるので、性交で感染することもあります。

また発展途上国では、感染した女性が妊娠した子供に感染することも問題になっています(*4)。

B型肝炎ウイルスの感染力はHIVの50~100倍といわれています。

B型肝炎ワクチンの予防効果は95%「初のがんワクチン」

厚生労働省はWHO(世界保健機関)のB型肝炎についてのファクトシートを公表していて、そこにB型肝炎ワクチンに期待できる効果が次のように記されています(*1*4)。

■B型肝炎ワクチンのファクト
・ワクチンによってB型肝炎は安全かつ効果的に予防できる
・感染予防効果は95%
・人に起こる主ながんに対する初めてのワクチン

B型肝炎ワクチンはB型肝炎の予防を目指しますが、これによって肝がんのリスクが低下するので「がんワクチン」といえるわけです。そして「がんワクチン」としては人類初のものとなります。

このファクトはWHOが公表し、厚生労働省が追認していることから「間違いのないこと」と考えてよいでしょう。

成人の場合は自費(全額自己負担)

0歳児が受ける定期接種でのB型肝炎ワクチンの費用は、公費でまかなわれるため無料です。

また、感染している母親から生まれた子供への接種は公的医療保険の適用になります。

しかし成人の場合の接種は自費で、全額自己負担になります。

ヒロオカクリニックのB型肝炎ワクチンの料金は、1回5,390円×3回=16,170円(税込)です。

一般的な料金は1回5,000~10,000円(3回15,000~30,000円)とされています。

3回接種で1セット~スケジュールの紹介

B型肝炎ワクチンは3回接種します。

■接種のスケジュール
・1回目の接種

・4週間後に2回目

・16~20週間後に3回目

・4~8週間後に抗体検査

抗体検査によって、ウイルスを除去する抗体が体内にできているかどうか調べます。

抗体検査には別途料金がかかります。

B型肝炎に関するさらに詳しい解説

B型肝炎についてさらに詳しく解説します(*1*4*5*6)。

苦しい急性症状

B型肝炎には急性と慢性があり、急性症状はかなり激しいものになります。

激しい倦怠感や悪心、嘔吐、腹痛が起き、皮膚や眼球が黄色くなる黄疸や尿が褐色になることもあります。こうした急性症状は数週間続きます。

ウイルスに感染しても60~150日(平均90日)は潜伏していて、その後、急性症状が起きることがあります。

慢性化すると肝硬変や肝がんに進むリスクが高くなります。

慢性化は持続感染によって起きます。持続感染とはウイルスが肝臓にすみついた状態のことです。

世界で2.4億人が発症し毎年78万人が死亡

B型肝炎を含む慢性の肝臓感染症の患者数は世界で2億4千万人いるとされ、そのうちB型肝炎患者の死者数は年78万人とされています。

WHOはこの病気を世界的な健康問題ととらえています。

患者が多いのは東アジアとサハラ以南のアフリカで、これらの地域ではほとんどが小児期に感染しています。また、アマゾンや東部ヨーロッパ、中央部ヨーロッパ、中東、インドも比較的感染率が高い地域とされています。

西ヨーロッパやアメリカの感染者は人口の1%未満ですが、中東やインドでは2~5%になります。

先進国などの感染率が低率の地域には別の危険があります。それは性交と注射器です。

注射器を使って薬物投与をする人たちが、注射器を使い回すことなどで感染が広がってしまいます。

針の使い回しリスクでは、刺青やピアスの穴あけもリスクになります。

ワクチンの効果は少なくとも20年、おそらく生涯

B型肝炎ワクチンの効果は少なくとも20年は継続し、おそらく生涯持続すると考えられています。

WHOは「過去に、予防接種を受けたことがなく、感染率の低いまたは中等度の国々に住む18歳未満の小児と青少年は予防接種を受けるべきだ」といっています。

ワクチン接種によって抗体を獲得できる確率は、40歳までに接種すると95%になります。つまりワクチンを打っても抗体ができない人もいます。

ワクチン・メーカーのこと

B型肝炎ワクチンの正式名称は組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)といい、一般財団法人化学及血清療法研究所とMSD株式会社がつくっています。

まとめ~リスクを考えて検討を

B型肝炎は怖い病気なので、それで国は、ワクチンを0歳児に無料提供する定期接種(予防接種)のメニューにB型肝炎ワクチンを加えています。

効果は少なくとも20年、おそらく生涯持続するといわれていますが、定期接種にB型肝炎ワクチンが加わったのは2016年(平成28年)からです。

成人で打っていない人は少なくないはずです。

医療従事者や介護従事者などはB型肝炎感染者と接触する確率が一般の人より高いと考えられるので、自身のリスクを考えてワクチン接種を検討してみてください。

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