PCR検査の陰性証明書について【新型コロナ】
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コロナ禍の経済活動のなかで、PCR検査の陰性証明書が必要になるシーンが増えています。
例えばビジネスパーソンは、特定の仕事をするときに、取引先から陰性証明書の提示を求められるかもしれません。
ヒロオカクリニックでは3種類のPCR検査を行っていて、検査の結果、ウイルスが検出されない「陰性判定」が出たら、陰性証明書を発行しております。
ただ、陰性証明書には注意が必要なので、その点も解説します。
陰性証明書とは
PCR検査では、検査を受ける人の唾液や粘膜を採取して、そのなかに含まれるウイルスの遺伝子を増やして、感染の有無を調べます。
なぜウイルスの遺伝子を増やすのかというと、感染していても採取できるウイルスは微量であり、そのままでは検知できないからです。
ウイルスの遺伝子を増やす操作をして遺伝子を検知できれば、感染している=陽性と判定します。
ウイルスの遺伝子を検知できなければ、陰性と判定します。
陰性証明書は、陰性と判定したときに、検査機関として陰性結果が出たことを証明する書類です。
3種類のPCR検査とは
当院では次の3種類のPCR検査を行っていて、陰性と判定したら、陰性証明書を発行しています。料金は税込です。
1:一般的なPCR検査
・変異株には対応していません
・唾液を採取します
・検査時間:10~15分
・料金:14,850円
・検査会社:一般の検査センター ※詳細はこちら
2:変異株対応のPCR検査
・変異株に対応しています
・唾液を採取します
・検査時間:10~15分
・料金:22,000円
・検査会社:国内最大手の検査会社 ※詳細はこちら
3:HELPOというPCR検査
・HELPOの検査を受診した方向けに当院でオンライン診療を行います(オンライン診療の手続きが必要になります)
・PCR検査はHELPOのHPよりお申込みいただき、郵送の検査キットにて検査を行ってください(PCR検査の料金は当院のオンライン診療とは別料金となります)
・オンライン診療による陰性証明書発行の料金:5,500円(オンライン診療のアプリの利用料が別途330円かかります)
・検査会社:ヘルスケアテクノロジーズ株式会社
上記のすべての料金のなかに、陰性証明書(結果報告書)の料金、医師の診察料が含まれています。
※詳細はこちら
陰性証明書はこのようなときに必要になります
陰性証明書がどのようなときに必要になるのか解説します。
・イベントに参加するときに必要になる可能性がある
陰性証明書は、イベントに参加するときに必要になることがあります。
イベントの主催者が、陰性証明書を持っている人か、ワクチンを接種した人しか入場を許可しない場合、陰性証明書が必要になります。
・特定の仕事をするときに必要になる可能性がある
ビジネスシーンでは、不特定多数の人と接する仕事をする人に対して、企業が陰性証明書の提示を求めることが考えられます。
企業としては、担当者が陰性証明書を持っていれば「適切な者が対応している」と安全性をアピールできるからです。
注意点
PCR検査の陰性証明書では、次の点に注意してください。
「絶対に陰性」を証明するものではない
陰性証明書は、絶対に陰性である、ということを証明するものではありません。
陰性証明書は、検査結果の報告書という位置づけです。
これは当院のPCR検査に限らず、すべてのPCR検査についていえることです。
PCR検査をしても「絶対に陰性」であることを証明できないのは、偽陰性の可能性をゼロにできないからです。偽陰性とは、本当は感染しているのに、PCR検査で陰性と判定されてしまうことです。
日本臨床微生物学会は、PCR検査の陰性判定について次のような見解を示しています(*1)。
・PCR検査で「陰性」と出ても、それは「ウイルスが検出されなかった」ことを意味しているだけで、偽陰性の可能性は残る。したがって陰性が出ても、慎重に経過観察する必要がある。
このような説明を聞くと、PCR検査をする意味があるのか、と感じるかもしれませんが「意味はあります」。
PCR検査は現在のところ、新型コロナに対しては、最も精度が高い検査法と考えられているのからです。PCR検査の陰性判定は「陰性である確率が高い」ことを意味します。
経産省と厚労省の証明には非対応
経済産業省と厚生労働省は、「ビジネス渡航等を念頭においた陰性証明」という制度を設けていますが、当院で発行するPCR検査の陰性証明書は、これには対応しておりません(*2)。
海外に渡航する場合、渡航先の国の大使館などに陰性証明書などについて問い合わせることをおすすめします。
まとめ~「より安全である」ことを証明します
PCR検査の陰性証明書は、より安全であることを証明します。
陰性証明書を持っている人のほうが、陰性証明書を持っていない無症状の人より安全であるといえます。
ただ陰性証明書を持っていても、偽陰性の可能性は残ってしまいますし、今後感染するリスクは他の人と変わりありません。
「より安全である」のですが「絶対に安全である」わけではありません。