新宿区の健康施策に「健診」と「検診」がある理由~両方とも当院で受診できます
INDEX
ヒロオカクリニックは新宿にあるので新宿区を例に取って紹介するのですが、同区をはじめとする自治体の健康施策には2つの「けんしん」があります(*1)。
それは、健診と検診です。
両者は何が違っていて、新宿区の「けんしん」にどのようなものがあるのか解説します。
そして、新宿区の指定医療機関であるヒロオカクリニックは、どちらの「けんしん」も実施しています。
健康の健と検査の検
健診と検診の違いの説明は大きく2つあります。
1つずつみていきましょう。
【違い1】「健康かどうか調べる」と「この病気かどうか調べる」
健診と検診を混同してしまうのは、どちらも病気を探す調査であり、どちらも検査を行うからでしょう。しかし両者の目的は異なります。
健診は健康診断または健康診査の略で、健康かどうかを調べます。つまり、健康な人も、病気が疑われる人も健診を受けます。
なお、病気であることが明らかな人は、健診でも検査でもなく、医療機関で診察を受けます。
健診の結果は「病気がある」「病気がない」「病気が疑わしい」といったように出ます。
検診は略称ではなく、そのまま検診です。検診では、特定の病気の有無を調べます。がん検診や肝炎ウイルス検診は、がんという病気かどうか、肝炎という病気かどうかを調べるのです。
ただし(混乱させてしまうかもしれませんが)健診でも、がんかどうかや、肝炎かどうかかわかることがあります。
健診と検診は、かなり違うがまったく違うわけではない、という関係にあります。
【違い2】健診を受けてから検診をする
健診を1次検査、検診を2次検査と考えることもできます。
もしくは、健診で「広く浅く調べて」、検診で「狭く深く調べる」と説明することもできます。
健診の結果、画像検査で影がみつかったり、血液検査の数値が悪かったりすれば、より詳しい検査である検診の受診をすすめられるでしょう。
ただし(これもまた混乱させてしまうかもしれませんが)健診を受けず、最初から検診を受けることもできます。
新宿区の健診と検診
新宿区の主な健康施策に健診、がん検診、肝炎ウイルス検診があるので1つずつ紹介します(*2、*3)。なお新宿区の場合、健診は健康診査の略です。
他の市区町村もほぼ同じ健康施策を行っています。
ヒロオカクリニックでは新宿区の健診、がん検診、肝炎ウイルス検診のすべてを受けることができます。
新宿区の健診とは
新宿区の健診の対象者は次のとおりで、いずれも無料です。
■新宿区の健診の対象者
・新宿区民の16~36歳(学校や職場で受けられる人を除く)
・新宿区国民健康保険に加入している40~74歳
・生活保護などを受けている40歳以上
・東京都後期高齢者医療制度に加入している65歳以上
健診を受けられる回数は年1回で、対象者は新宿区から「健康診査票」を取り寄せる必要があります。
健康診査票を入手したら、新宿区の指定医療機関のなかから健診を受けるクリニックなどを選びます。
健診で行う検査は以下のとおり。
■新宿区の健診の検査項目
・問診
・身体計測
・身体診察
・血圧測定
・尿検査
・血液検査
・胸部エックス線検査(65歳以上は必須、16~64歳は希望者のみ)
・心電図検査(医師の判断により実施)
・眼底検査(40歳以上で医師が判断したとき実施)
血液検査の項目は以下のとおりです。
■血液検査の項目
総蛋白、アルブミン、AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP、γ-GT(γ-GTP)、尿素窒素、クレアチニン、eGFR、尿酸、総コレステロール、中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、Non-HDLコレステロール、血糖、HbA1c(NGSP値)、白血球数、赤血球数、ヘマトクリット値、血色素量、血小板数
新宿区のがん検診とは
新宿区のがん検診は有料ですが「格安」です。医療機関で自費で受けるときの1割程度の金額に設定されています。新宿区が費用助成しているわけです。
なお新宿区は、自覚症状がある方に対しては「がん検診ではなく、速やかに医療機関を受診してください」と呼びかけています。
がん検診は、新宿区からがん検診票を取り寄せ、新宿区の指定医療機関で受けます。
新宿区のがん検診の種類は以下のとおりです。
がんの種類 | 検診名 | 対象者 | 料金 |
胃がん | 胃内視鏡検査 (2年に1回) |
50歳以上 | 2,000円 |
胃部エックス線検査
|
1,900円 | ||
大腸がん | 便潜血検査 | 40歳以上 | 600円 |
肺がん | 胸部エックス線検査 | 40歳以上 | 900円 |
胸部エックス線検査と喀痰細胞診 | 50歳以上で喫煙指数が高い人 | 1,200円 | |
子宮頸がん | 頸部細胞診 | 20歳以上の偶数年齢の女性 | 900円 |
乳がん | マンモグラフィー | 40歳以上の偶数年齢の女性 | 800円 |
前立腺がん | PSA検査 | 50歳以上の男性 | 200円 |
新宿区の肝炎ウイルス検診とは
肝炎ウイルス検診は無料で、新宿区から肝炎ウイルス検診票を入手して指定医療機関で受けます。
この検査でB型とC型の肝炎ウイルス感染の有無がわかります。
肝臓がんの原因の約8割がB型肝炎ウイルス感染者、約1割がC型となっています。したがってこの検診は「肝臓がん検診のようなもの」と考えてもよいでしょう。
対象者は、過去に肝炎ウイルス検診を受けたことがない40歳以上の新宿区民です。
まとめ~すごくよい健康サービスです
新宿区を含む自治体が実施する健診と検診は「すごくよい健康サービス」といえます。
実施している内容は、クリニックや病院の治療で行われる検査とまったく同じで、高いクオリティを誇ります。
健康の維持・増進にはある程度のコスト(お金)がかかってしまいますが、自治体の健診と検診は無料または低額なのでコスト安です。健康を望む人がこれを受けない理由はありません。
対象になっている方には、真剣に検討していただくことをおすすめします。
ヒロオカクリニックでは新宿区の健康診査(特定健康診査)・がん健診・肝炎ウイルス健診を実施しており、全ての項目の受診が可能な健診センターです。
ご予約はこちら