東京の花粉はいつまで飛来するのか ピークはいつごろか
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この記事では、東京の花粉事情を紹介します。
花粉の飛来がいつから始まっていつまで続くのかを知っておけば、対策を講じやすくなります。
また、花粉のピークを知っておけば、心も整いやすくなるでしょう。
花粉カレンダーからわかること
東京を含む関東の花粉カレンダーは次のようになっています。
<関東の花粉カレンダー>
・スギ
飛来時期:1~5月、7月初旬、10~12月
飛来ピーク:2月下旬~4月上旬
・ヒノキ
飛来時期:2~6月上旬
飛来ピーク:3月下旬~4月中旬
・イネ
飛来時期:3月中旬~10月
飛来ピーク:5月~6月上旬
・ブタクサ
飛来時期:8月上旬~10月
飛来ピーク:9月初旬~中旬
続いて「東京都だけ」の花粉カレンダーを紹介します。
<東京都の花粉カレンダー>
・スギ
飛来時期:2月上旬~4月下旬
飛来ピーク:3月
・ヒノキ
飛来時期:3月中旬~5月中旬
飛来ピーク:3月下旬~4月
春に限った病気ではない、という認識は重要
花粉症といえば「晩冬から春」というイメージが強いのは、患者数が多いスギの飛来ピークが2月下旬から4月上旬だからでしょう。
しかし上記のとおり、スギ花粉は夏の一時期と秋を除いて、長く飛来しています。
そして、イネやブタクサは、夏に花粉症の被害をもたらします。
花粉の時期については、次のように理解しておいてください。
・花粉症は春に発症する確率が高いが、春だけの病気というわけではない
・夏や秋に鼻や目に異変が起きたら、花粉症を疑ってみる
思い込みに注意を「早めに治療に取りかかろう」
花粉症の発症が春に限らないという認識は、これまで花粉症を発症したことがない人にとって重要になるはずです。
花粉症は、中高年になってから突如出現することもあります。40代50代になるまで花粉症を発症したことがない人のなかには、「自分がかかるわけがない」と思い込んでいる人もいます。
そのような人が夏に花粉症を発症すると、「夏に花粉症にかかるわけがないから、夏風邪だろう」と考えてしまい、花粉症の治療が遅れてしまいます。
熱が出ないか、出ても微熱程度で、水っぽい鼻水がダラダラ流れてきたり、目がかゆくなったり、くしゃみが発作のように連続して出たりしたら、季節を問わず花粉症を疑い、早めに医者に診てもらいましょう。
関連記事:花粉症と風邪の症状の違いとは~セルフチェックの方法を解説
東京都の花粉情報が充実している
東京都は、花粉情報の提供に力を入れている自治体の1つです。
特に東京都福祉保健局のサイト「東京都アレルギー情報navi.」の「東京都の花粉情報」コーナーは、花粉症に悩む都民の必須情報源といっても過言ではありません。
特に、定点観測情報は秀逸で、例えば次のようなことがわかります。
<「スギとヒノキの合計」予測最大値、2021年3月9~11日まで>
・葛飾区:29%
・北区:28%
・千代田区:38%
・大田区:46%
・杉並区:40%
・小平市:24%
・府中市:39%
・町田市:53%
・立川市:70%
・多摩市:33%
・青梅市:45%
・八王子市:59%
このように「危険地帯」がひと目でわかります。情報は定期的に更新されるので、東京の花粉の飛来がいつからいつまで続くか、ピークがいつになるかを知りたい人は、チェックを欠かさないようにしましょう。
東京に飛来する花粉の種類
東京都福祉保健局はさらに、東京都によく飛来する花粉の種類も紹介していて、次のとおりです(*1)。
・スギ
・ヒノキ
・カモガヤ
・ネズミホソムギ
・ススキ
・カナムグラ
・ブタクサ
・ヨモギ
・ハンノキ
全国の花粉情報は日本気象協会のサイトで
全国の花粉飛来情報を得たいときに便利なのが、日本気象協会などが運営しているサイト「tenki.jp」です。
このtenki.jpの「日直予報士」のコーナーで、定期的に花粉の飛来情報を詳細に伝えています。
例えば、2021年3月14日の日直予報士には「この先1週間、花粉大量飛散も、ピークはスギからヒノキへ」といった記事が掲載されました(*2)。
この記事には次のような情報が盛り込まれていました。
・九州から関東にかけて、花粉が飛びやすい条件がそろっている
・この先1週間は花粉の飛ぶ量が非常に多い日がある
・スギからヒノキに移行する季節になっているが、東京ではもうヒノキが飛び始めている
花粉症対策を講じるうえで、とても参考になる情報ですので、こちらもこまめにチェックするようにしてみてください。
花粉が飛びやすい条件
花粉の飛来は季節的な特徴のほかに、気象条件などによっても飛びやすさが変わってきます。
花粉が飛びやすい条件は次のとおりです。
・気温が高い日
・前日に雨が降って晴れた日
・晴れていて、風が強く、乾燥している日
まとめ~情報が重要
花粉症に悩まされている人は、情報を持って花粉とうまく相対するようにしましょう。
もちろん、花粉症対策のベースは医療機関での治療になりますが、日常生活での自己防衛も症状の軽減に大きく貢献します。
例えば、花粉が大量に飛ぶ日が事前にわかっていれば、外出する用事を入れないようにすることができます。
また、「今日は厳しそうだ」とわかれば、心の準備ができます。
花粉がいつ飛来するか知り、上手に対策を講じるようにしましょう。
当院でも対処療法(内服薬(飲み薬)、点鼻薬、点眼薬)、および 根治療法(舌下免疫療法)を行っており、患者さんと相談しながら治療方法を決め治療にあたっております。
なお、舌下免疫療法の初診は水曜日の午前中・午後および金曜日の午前中・午後のアレルギー科となります(対処療法は内科の月曜日~土曜日のいずれも可)。詳細はこちら。